1財務諸表と経営分析
| 指標 | 計算式 | 意味 |
|---|---|---|
| 流動比率 | 流動資産÷流動負債×100 | 短期の支払能力(高いほど安全) |
| 自己資本比率 | 自己資本÷総資本×100 | 財務の安定性 |
| ROA(総資本利益率) | 利益÷総資本×100 | 資産をどれだけ効率的に使ったか |
| ROE(自己資本利益率) | 当期純利益÷自己資本×100 | 株主資本の収益性 |
📌
経営分析は収益性・効率性・安全性の3つの視点で整理。簿記3級・2級の財務諸表の知識がそのまま土台になります(簿記3級教材と接続)。
利益とキャッシュは別物
| 用語 | 内容 |
|---|---|
| 黒字倒産 | 利益は出ていても手元資金が尽きて支払不能になること。利益≠現金 |
| キャッシュフロー計算書 | 営業・投資・財務の3区分で現金の動きを示す |
| 減価償却費 | 費用だが現金支出を伴わない。CF計算では利益に足し戻す |
| 運転資本 | 売上債権+棚卸資産−仕入債務。増えると資金繰りを圧迫 |
💡 「利益が出ているのになぜ資金が苦しい?」を説明できることが2次・事例Ⅳの土台。利益とキャッシュのズレを常に意識。
2意思決定に使う会計
| 手法 | 内容 |
|---|---|
| CVP分析 | 損益分岐点=固定費÷限界利益率。いくつ売れば黒字かを出す |
| 限界利益 | 売上高−変動費。固定費を回収して利益を生む源泉 |
| 正味現在価値(NPV) | 将来CFを割り引いた現在価値−投資額。プラスなら投資価値あり |
| 加重平均資本コスト(WACC) | 負債コストと株主資本コストを資本構成で加重平均 |
損益分岐点売上高固定費
÷
限界利益率限界利益÷売上
=
BEP黒字化の境目
3理解度チェック
Q1. 短期の支払能力を見る指標は?
Q2. 損益分岐点売上高の計算式は?
Q3. 投資判断でNPVがプラスのとき?
Q4. 利益が出ていても資金不足で倒産することを何という?
Q5. キャッシュフロー計算書の3区分は?
4じっくり理解
かみ砕くと?
財務・会計は「会社の成績表(P/L)と財産目録(B/S)を読み、安全か・儲かるかを数字で判断する」科目。簿記が“記録する”技術なら、こちらは“読んで評価する”技術です。
具体例で見る(損益分岐点)
固定費が月100万円、商品1個あたりの限界利益(売価−変動費)が500円の店を考えます。損益分岐点=100万円 ÷ 500円 = 2,000個。つまり月2,000個でやっとトントン、2,001個目から利益が出ます。
📌
覚え方:「利益が出ている=現金がある、ではない」。減価償却費は現金が出ていかない費用なので、キャッシュフロー計算では利益にいったん足し戻す。
⚠️ つまずき:ROAとROEの違い。ROA=総資本(借金込み)に対する利益、ROE=自己資本(株主のお金)に対する利益。借金を増やすとROEだけ上がることがある(レバレッジ効果)ので、両方を見る必要がある。
5まとめ
3行でおさらい
① 経営分析は収益性・効率性・安全性の3視点。簿記の財務諸表知識が直結。
② CVP分析:損益分岐点=固定費÷限界利益率。限界利益=売上−変動費。
③ 投資判断はNPV(割引後CF−投資額)がプラスかで見る。